QSCAとは、Quality=品質、Service=サービス、Cleanliness=清潔、 Atmosphere=雰囲気、の頭文字をとったもの。飲食店の経営に重要な要素を表します。
この記事では飲食店のオーナー様向けに、QSCAの具体的な内容を解説し、チェックリストも公開します!ぜひご活用ください。
QSCAとは?
QSCAとは
「QSCA」とは“Quality=品質” “Service=サービス” “Cleanliness=清潔” “Atmosphere=雰囲気”の頭文字をとったもの。飲食店にとって、顧客に満足してもらうために必要な要素を意味します。
- 【Q】Quality(クオリティー、品質):質の高いお料理を提供できているか
- 【S】Service(サービス):気配りが行き届いたサービスを提供できているか
- 【C】Cleanliness(クレンリネス、清潔さ):店舗全体として清潔であるか
- 【A】Atmosphere(アトモスフィア、雰囲気):お店は良い雰囲気で運営されているか
QSCAは、飲食店の経営には欠かせません。これらの要素が低下していると、顧客満足度に影響を与え、リピーター化や集客が難しくなってしまいます。
まずはそれぞれの意味について、具体例で理解していきましょう!
Quality(クオリティ、品質)
1つ目は、料理に対するクオリティー(品質)です。常に品質の高い料理が提供できているのかチェックしましょう。
料理の品質としてイメージするものはなんでしょうか?実は、「味」だけではありません。以下のポイントが含まれます。
- 味:顧客が満足する美味しさを提供できているか
- 見た目:盛り付けの美しさ、彩りの良さ、食器との取り合わせ、目でも味わえるか
- ボリューム:価格と照らし合わせて納得感がある量か
- 食材:適切な食材が使われているか
- 状態:温かなものは温かく、冷たいものは冷たく、出来立てが美味しいものは出来立てか
- 均一性:料理はいつでも同じ品質のものを提供できているか
- メニュー:コンセプトに合ったメニューが提供できているか
これらが、品質の高さに関わってきます。
Service(サービス)
次はサービス面です。お客様に心地よいサービスが提供できているのかを確認しましょう。
サービスには接客や提供速度なども関わってきます。例えば、以下のポイントが含まれます。
- 入店時:迅速に案内しているか
- 言葉遣い:スタッフの言葉遣いは適切か
- 表情・態度:スタッフの表情、態度は好感が持てるか、お店のコンセプトとマッチしているか
- おもてなし:スタッフは気配りができているか
- 迅速さ:料理の提供の順番は適切か、提供速度はスムーズか
スタッフの接客と、オペレーションの適切さがサービス面に影響してきます。
接客については、「飲食店の接客の基本とマニュアルは?【好印象に大切なこと】」の記事で詳しく説明しています。
Cleanliness(クリンリネス、清潔さ)
次に、清潔さです。食品を扱う飲食店において、衛生的で清潔な店舗の維持は欠かせません。例えば、以下のポイントが清潔さに関わります。
- 食器:食器は清潔でヒビや割れなどないか
- テーブル:整えられたテーブルに案内しているか
- 身だしなみ:スタッフの外見(服装、髪型など)、匂いなどは適切か
- 店内:お店の中は清潔に保たれているか
- トイレ:トイレは清潔に掃除されているか
- 衛生教育:食材の扱い、手洗い、体調管理など、スタッフの指導は適切に行えているか
人・物・場所の、3つの視点で清潔さが保たれているのかをチェックされると良いでしょう。
Atmosphere(アトモスフィア、雰囲気)
アトモスフィアとは、雰囲気のことです。お客様の満足度が高いお店の雰囲気作りが行えているのか、以下のポイントでチェックしましょう。
- 店内装飾:店内の装飾品はコンセプトとマッチしているか
- 照明:明るさはコンセプトとマッチしているか
- BGM:音楽はコンセプトとマッチしているか
- 客席のスペース:客席のスペースは適切か
- 椅子やテーブル:コンセプトとマッチしたものか、座り心地は良く、食事はしやすいか
- 接客:コンセプトに合致した接客か
QSCA、QSCV、QSCHの違い
ここまで、QSCAについて説明してきましたが、実は飲食店の運営には、QSCVやQSCHという指標が使われていることもあります。
QSCVとは
QSCVは、Atmosphere(アトモスフィア、雰囲気)の代わりに、Value(バリュー、価値)が入ります。これは、マクドナルドが提唱しているQSC&V という考え方です。
以下は、マクドナルドのレストラン・ビジネスの考え方の紹介です。
Q(品質)、S(サービス)、C(清潔さ)が最高の形で結びついたとき生まれるのが、さまざまなValue(価値)。それは、おいしいものをおいしく食べられる素敵な空間、家族の笑顔がこぼれるくつろぎの場、いつ行っても楽しい場所、車に乗ったままで買えるドライブスルー。お客様の「満足」につながるものすべてがValue (価値)なのです。本物のV(価値)を生み出すために、私たちは常に完成されたQ、S、Cの実践を心掛けています。
QSCHとは
QSCHは、Atmosphere(アトモスフィア、雰囲気)の代わりに、Hospitality(ホスピタリティ)が入ります。ホスピタリティとは、おもてなしや気配りを表す言葉です。
サービスにも近いですが、ルールに即してサービスの品質を高めるというよりも、”心遣いとして自然とおもてなしの行動ができている状態” に焦点を当てた考え方です。
QSCA、QSCV、QSCHどれがいいの?
QSCA、QSCV、QSCHどの考え方を使うのがいいのか、悩む方もいるかもしれません。
飲食店の経営においては、どれを使わないといけないという決まりはありません。自分のお店、お客様、スタッフを観察して、どの指標が最も適切かを考えて、使いやすいものを選ぶことをおすすめします。
重要なのは、実際に行動できていること!きちんと実践して、お客様の満足度を高めて、飲食店経営を安定化させましょう。
チェックリストでQSCAを実行しよう!
QSCAが理解できたら、チェックリストを使って、実際の行動に落とし込めているのかを確認しましょう。
サンプルとして、先ほどあげたポイントをまとめたチェックシートを公開します。こちらを参考に、ぜひ自分のお店に合うようカスタマイズして使ってみてください。
QSCAの実現には “人手” が必要
QSCAを実行するのは主にスタッフやオーナーです。そうなると、人手が必要になります。
飲食店の人手不足が続いている昨今では、「QSCAをしっかりと行いたくても、人手が足りず手が回らない… 」というケースは少なくありません。
ではどうすればいいかというと、人が行う仕事と、効率化できる仕事を分ける必要があります。そして、効率化できる仕事は、仕組みやシステムで対応していきます。
効率化するなら「セルフオーダー」
効率化できる仕事の一つに、注文受け業務があります。
最近、居酒屋を中心によく見るのがセルフオーダーの仕組み。セルフオーダーを利用すると、お客様は自分のスマホから自分で注文することができ、以下の作業が不要になります。
▼効率化される仕事
- お客様に呼ばれて注文を伺いに行く
- 注文を適切に聞き取る
- 注文内容をキッチンに伝える
- 合計金額を計算する
このように、セルフオーダーを利用することで「注文を受ける手間を減らす」「注文のミスを減らす」「スタッフのストレスを軽減する」ことが可能です。
ご興味がある方は、ぜひ一度、当社のセルフオーダーシステム「オーダーアール」をお試し下さい。無料プランもあります。