「飲食店の売上がなかなか上がらない」「どれぐらい売上があったらいいの?」という飲食店のオーナー様向けに、飲食店の売上アップの方法と、売上平均の目安・売上の計算式をご紹介します!
売上アップに取り組んで、安定した店舗経営をしていきたいね!
基礎知識!飲食店の売上の平均と計算式
まずは、飲食店の売上平均や、売上の計算式をご紹介していきます。
知っておいた方がいいポイントだけを教えて欲しい!
飲食店の売上平均は?
売上平均は、一般的な飲食店において従業員1名あたり、年間約900万円〜1,000万円の売り上げ平均があることを目安として考えてみましょう。
参照:日本政策金融公庫
そうすると、1名でお店を運営している個人店舗の場合は、以下が目安となります。
日次売上 | 約2.7万円 |
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月次売上 | 約83万円 |
年次売上 | 約1,000万円 |
また、社団法人日本フードサービス協会によると、2008-2009年のデータでは、1店舗当たりの「月次売上」は全体平均で845万5千円で、業態別の1店舗あたりの「月次売上」の平均は以下となっています。ただし、古いデータで、規模もさまざまなので、参考程度にご覧ください。
ファーストフード | 782万6千円 |
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ファミリーレストラン | 903万6千円 |
居酒屋/パブ | 1083万4千円 |
ディナーレストラン | 1942万9千円 |
喫茶 | 603万9千円 |
飲食店の売上の計算式は?
飲食店の売上は、客数(席数×回転率×客席稼働率)× 客単価 で計算できます。
売上の計算方法については「個人飲食店の売上は平均いくら?必要な利益の計算方法を解説」の記事で詳しくご紹介しています。
うちの店舗はどれぐらいの売上か、計算してみるよ!
飲食店の売上アップアイデア【10の方法】
ここから、飲食店の売上アップのアイデアを紹介していきます。売上アップは、大きく3つのアプローチに分かれます。
売上アップの3つのアプローチ
- 客数を増やす
- 単価を上げる
- 回転率を高める
この3つのアプローチそれぞれに対して、どのような方法があるのかをご紹介していきます。全て取り入れる必要はないので、自分のお店に必要だと思うものから実践してください。
売上アップアイデア【10の方法】
- 【客数UP】顧客満足度を上げてリピーターを増やす
- 【客数UP】”一声”かけて印象に残るお店にする
- 【客数UP】SNSやチラシで新規客を増やす
- 【客数UP】テイクアウトやデリバリーを始める
- 【客数UP】インバウンド(海外観光客)対応を行う
- 【単価UP】定番メニューに追加する “トッピング” を用意する
- 【単価UP】デザートメニューを用意する
- 【単価UP】限定メニューを取り入れる
- 【回転率UP】時間制限を設ける
- 【回転率UP】料理の提供スピードを早める
それでは、順番に見ていきましょう!
【客数UP】顧客満足度を上げてリピーターを増やす
まずは、客数を増やすための方法です。
顧客は大きく「新規客」と「リピーター」に分かれ、特にリピーターを増やすことが、とても重要です。
リピーターを増やすための基本の考え方は顧客満足度を上げること。言い換えると、来店したお客様に「また来よう」と思ってもらえることが重要です。
そのためには、店舗運営の基本として、以下の点を押さえておきましょう!
リピーターを増やすための基本の4つの取り組み
- お料理の満足度を高める
- 価格と期待値を合わせる
- サービス/接客の質を上げる
- 居心地/雰囲気の良いお店作りをする
【客数UP】”一声”かけて印象に残るお店にする
こちらもリピーターを増やすためのアイデアです。先ほどお伝えした「基本の取り組み」ができたら、もう一歩進みましょう!
それは、スタッフからお客様への “声かけ” です。お店のコンセプトやお客様の雰囲気にもよりますが、スタッフからの親身な声かけは、多くのお客さまに好印象を与えます。
小さなことで良いので、お客様との関係づくりを行うような声かけや心遣いをすることで、来店の体験を印象に残すことができます。
声かけの例としては以下があります。
- ご来店は初めてですか?(初めての場合は、おすすめなどをお伝えする)
- お料理のお味はいかがでしたか?
- またご来店ください。お待ちしております!
是非取り入れてみてください。
【客数UP】SNSやチラシで新規客を増やす
客数を増やすには、もちろん新規客を増やすことも必要です。
新規客を増やすための方法は多様にありますが、デジタルとアナログでの情報配信をおすすめします。
デジタルでの情報配信としては、Instagram、X(旧Twitter)などを活用して、お料理の写真や投稿を行う方法があります。拡散されたり、検索で見つけてもらうことで、お店を新たに知ってもらうことができます。
近くに住んでいる方に情報を届けるには、チラシやのぼりなどのアナログな方法での情報配信が重要です。チラシにクーポンをつけることで、来店の後押しができますし、一度来店したお客さまに、クーポンを複数お渡しすれば、そのお客様が身近な方にクーポンを配ってくれる可能性もあります。
デジタルとアナログでの2つの情報配信方法を、検討してみてください。
【客数UP】テイクアウトやデリバリーを始める
店内飲食だけではなく、テイクアウトやデリバリーを始めることも、売上アップには有効な手段です。
新型コロナウイルスの影響で、テイクアウトやデリバリーを利用するライフスタイルが一般的になり、外食が増えてきた現在でも、引き続きテイクアウトやデリバリーのニーズは高い状況です。
自店舗でデリバリーの仕組みがなくても、UberEatsや出前館などの配達サービスを利用することもできます。
【客数UP】インバウンド(海外観光客)対応を行う
最近では、日本へ来る海外の観光客が増加しています。東京などの都市部や観光地では、来店客の中で海外の方がいる場合も珍しくありません。
海外の方の飲食店での困りごとは、「メニューが読めないこと」「注文することが難しいこと」。
もしも言語対応ができれば、海外観光客の方が利用しやすくなり、良い口コミも増えて、インバウンドの顧客を集客することに繋がります。
インバウンド対応なら「セルフオーダー」がおすすめ
英語対応を行うには、紙のメニューを英語化したり、英語ができるスタッフを採用することもできますが、それをするには労力がかかることもあります。
そんな場合は、多言語対応機能が付いた「セルフオーダー」の仕組みがおすすめです。当社が提供するオーダーアールは、自動翻訳機能があるセルフオーダーの仕組みで、海外からのお客様が簡単に注文することができます。
無料プランもあるため、是非お試しください。
【単価UP】定番メニューに追加する “トッピング” を用意する
ここからは単価アップのアイデアです。
定番メニューに追加するトッピングを用意してみましょう。トッピングは、オペレーションが簡単で、労力をそこまでかけることなく単価アップに繋がる方法です。
例えば、以下のようなトッピングが定番です。
- ラーメンには、煮卵・海苔・チャーシュー
- オムライスには、チーズ
- カレーには、半熟卵
- 紅茶には、タピオカ
- ケーキには、アイス
「卵」や「チーズ」など、人気の具材がトッピングとして採用されることが多いですが、お店の定番メニューに合うオリジナルなトッピングを考えてみてはいかがでしょうか?
【単価UP】デザートメニューを用意する
デザートメニューを用意するのも単価アップにつながります。
豪華なデザートでなくても、一口サイズのデザートを低価格で用意しておくことで、お腹がいっぱいになった方でも、別腹として追加注文をしてくれる場合があります。
オペレーションの負担にならないデザートメニューから始めてみるのも一つです。
【単価UP】限定メニューを取り入れる
限定メニューを取り入れることも単価アップにつながります。「先着○名様」や「季節限定」など、さまざまな限定がありますが、今しか頼めないメニューを、ついつい選んでしまうという方も少なくありません。
限定メニューの単価を通常メニューよりも少し高く設定すれば、その分単価アップにつなげることができます。
また、季節の限定メニューを楽しみに来店するリピーターにつながる場合もあります。
【回転率UP】時間制限を設ける
ここからは回転率アップのアイデアです。
まず1つ目は、時間制限を設けること。とくに、決まったピーク時間があるお店や、常に混雑しているお店の場合は、あらかじめ時間制限があることをご案内します。
そうすることで、お客様が協力的になり、回転率アップにつなげていくことができます。
【回転率UP】料理の提供スピードを早める
オペレーションを効率化して、料理の提供スピードを早めることも、回転率のアップにつながります。
- オーダーを素早く取る
- 料理を速やかに提供する
これらを意識することで、料理の提供スピードが速くなれば、お客様の待ち時間が減り、回転率を早めることにもつながります。さらに、顧客満足度のアップにも貢献します。
オペレーションの効率化なら「セルフオーダー」
オペレーションの効率化なら、お客様が自分でオーダーを行う「セルフオーダー」の仕組みがおすすめです。当社が提供するオーダーアールを使えば、注文受け作業が不要で、お客様のオーダーは直接キッチンに届きます。
実は「売上」よりも「利益」アップが重要
今まで、売上アップの方法をお伝えしてきましたが、「売上」と「利益」は異なります。
【売上高– 売上原価(仕入れ額) – 管理費 = 営業利益】であり、営業利益は手元に残るお金とも言えます。
つまり、売上が高くても、その分仕入れや管理費などの「経費」が高ければ、手元に残る「営業利益」は少ない場合があります。
そのため、「売上」だけではなく「利益」をアップさせるための方法も考えることが重要になります。
営業利益を上げるには、以下のような方法が挙げられます。
- 売上原価(仕入れ値)を見直す
- 廃棄を減らす
- 固定費を減らす
- 人件費を減らす
このようなコストの見直しも、定期的に行いましょう!
まとめ
売上アップの方法をお伝えしてきました。最後に、10のアイデアをまとめます。自分のお店で活用できそうな方法から取り組んでください。
売上アップアイデア【10の方法】
- 【客数UP】顧客満足度を上げてリピーターを増やす
- 【客数UP】”一声”かけて印象に残るお店にする
- 【客数UP】SNSやチラシで新規客を増やす
- 【客数UP】テイクアウトやデリバリーを始める
- 【客数UP】インバウンド(海外観光客)対応を行う
- 【単価UP】定番メニューに追加する “トッピング” を用意する
- 【単価UP】デザートメニューを用意する
- 【単価UP】限定メニューを取り入れる
- 【回転率UP】時間制限を設ける
- 【回転率UP】料理の提供スピードを早める